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映画「私は死にたくない」をみて
3月上旬にNHK-BSで放映時に録画してまだ見ずにいた映画「私は死にたくない( I Want to Live! )」を見ました。確たる証拠はないのに、かつての前科によって殺人事件の共犯者に仕立てられ死刑に処せられ女性、彼女の手記による実話に基づいた作品です。

わたしにとって初見のこの映画は1958年の作品なのですが、以前に観て衝撃を受けたずっと後年(1985年)の作品「デッドマン・ウォーキング(Deadman Walking)」を思いださせました。

両作品の主人公はともに死刑を宣告され、その執行の場面が詳細に描かれていました。もっとも「私は~」では冤罪であり、「デッドマン~」では間違いなく凶悪犯という確固たる相違点はあるのですが、執行を目前にした生への執念と諦観、そして死の恐怖(死より執行行為そのものへの恐怖というべきか)がないまぜになった心のうちが痛々しく感じられるほど2作品ではリアルに描写されていました。もしかすると後発の「デッドマン~」は「私は~」を研究したのかもしれません。

両作品とも執行寸前まで再審請求や執行延期または中止の嘆願がなされます。その間死刑囚である主人公は一縷の望みを持ちながら待つのですが最後にはそれも叶わず、まさにその間翻弄されるわけですが、頭が狂いそうになるとはこういう状況をさすのではないでしょうか。

そして死刑執行の詳細な描写はドキュメンタリータッチです。

「デッドマン~」では、薬物注射によるものでした。事前におむつを穿かせたのは筋肉を弛緩させる薬物だからでしょうか。死刑囚が横たえられた隣の部屋には(ガラス越しだったか?)執行を見守る人たちがいます。多くは犠牲者の遺族ではなかったでしょうか。かれらに対し、死に臨む主人公は最後の許しを乞います。そして、執行官がボタンを押すと複数の薬物が電機仕掛けの注射器から注入され・・・うろ覚えですがそんな場面だったと思います。

一方、「私は~」はガス室(カプセルといったほうが近いか)での執行でした。何かの液体(事前の場面で「硫酸」と書かれた瓶をいじっていたいたのでそれか)に布でひとまとめにされた卵大の物質(「なんとかegg」と書かれた缶から取り出していたが額面どおりの生卵ではなさそう)数個が外からのレバーの操作によって投入されると化学反応で毒性の物質が気化する、という仕掛けでした。ここでもカプセルの回りに立会人というか、証人と言うか、人だかりしていますが、遺族という感じではなく、その多くは記者のように見えました。

その後「私は死にたくない」について少し調べてみました。以下はおもにこのホームページから得た情報です。

  • 実際の事件は1953年3月バーバンク(Barbank)で起きた。2年間弁護士らが冤罪を訴えたが、結局1955年6月死刑執行。サン・クエンティ(San Quentin)刑務所のガス室で処刑された最初の女囚となる。映画でも実名だったが、名前はバーバラ・グラハム(Barbara Graham)

  • この作品でアカデミー主演女優賞に輝いたスーザン・ヘイワード(Susan Hayward)だが、出演を決めるまではジョージア州で静かに生活しており、ハリウッドへ戻るつもりはなかったらしい(実質、引退状態だったのか)。結局ヘイワードの主演を熱望していたプロデューサと彼女の夫の説得で受諾に至った

  • プロデューサ、ウォルト・ワグナー(Walt Wagner)は妻で女優のジョーン・ベネット(Joan Bennett)の恋人(つまりは浮気相手)を銃で撃ったことで収監された。これをきっかけに刑務所の不正に関心を持ち1954年"Riot in Cell Block 11"という作品をプロデュースした。同時期にバーバラ・グラハムの手記をもとにした脚本を目にしていた

  • 監督はロバート・ワイズ(Robert Wise)。ガス室の場面を撮影するにあたって、自身がサン・クエンティでの死刑執行の様子を実地でみたようだ

蛇足ですが、映画の冒頭でのジェリー・マリガン(Gerry Mulligan)を始め著名ジャズメンの演奏シーンも興味深いものでした。

最後にこの作品のスタッフを記しておきます。

Producer: Walter Wanger
Director: Robert Wise
Screenplay: Nelson Gidding, Barbara Graham (letters), Don Mankiewicz, Ed Montgomery (articles)
Cinematography: Lionel Lindon
Film Editing: William Hornbeck
Original Music: John Mandel
Principal Cast: Susan Hayward (Barbara Graham), Simon Oakland (Ed Montgomery), Virginia Vincent (Peg), Theodore Bikel (Carl G. G. Palmberg), Wesley Lau (Henry L. Graham).
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